【文章は「リズム」で決まる】

【文章は「リズム」で決まる】

文章を語るに、必ずと言っていいほど登場するのが“文体“です。

でも、「文体とはないか?」というお話ですが、その意味は、とくに難しいものでは、ありません。


結論、『文体の正体は、「リズム」である』です。


“文体”とは大きく2つの要素によって決まります。

①文章の語尾に注目して「です・ます調」と「だ・である調」を使い分けること


②「私」「ぼく」「俺」「筆者」といった主語を使い分けること


つまり、リズムが分かればよく語られる文体が理解できて来ます。


そもそも、文章におけるリズムとは何か?


例えば、文章にリズムを持たせるコツとして、センテンスの切り方、句読点の打ち方、改行のタイミングがある。


ですが、これは「リズム」の本質ではありません。世間で思われてるほど感覚的な物ではなく、どこまでも理論的なものです。


リズムが悪いと文章は、読みにくくなります。

書いてある文章は間違って無いし、いい事が書いてあるのに読みにくい。


それは、内容に問題がある訳ではない。その書かれ方、論の進め方に引っ掛かりがあるから読みにくい。


文がおかしいのではなく、文と文の「繋げ方」や「展開の仕方」がおかしいとき、主張がバラバラになり、リズム良く読めなくなる。


ここでようやく、

「リズムのいい文章は、なぜスラスラ読めるのか?」


答えは簡単で、論理の軸がバッチリ定まって、論をうまく展開できているからです。


つまり、文章のリズムを決めるのは、韻を踏むでも、調をそろえる事でも、センテンスの切り方でもなければ改行のタイミングでも無い。


文章のリズムは、「論理展開」によって決まります。


「論理」を「どう展開するか」が重要視になって来ます。


会話を録音して聞いてみるといい。率直に言って、まるで意味が分からない事が分かるはずです。


つまり、言葉だけ取り出してみても、会話は驚くほどデタラメなものだと。

では、どうして論理的にデタラメな言葉でも、会話が成立するのか?


それは、「言葉以外」の要素を使ってコミュニケーションをとっているからです。


だから、話す言葉をそのまま文章にしても、「声」や「表情」で伝えていた部分は必ず抜けて落ちてしまいます。


抜け落ち多分を拾うためにも、「話し言葉」を「書き言葉」にする際は、“翻訳“が必要になってる来ます。


絵文字は感情表現するのに誰もが使う。


リズムの鍵は「接続詞」にある。

論理破綻に気づくためのキーワードは「接続詞」にあって、もっと接続詞を使うべきだという文章も多い。


接続詞は、電車の車両と連結器具と同じ感じです。車両にもいろんな種類があり、それぞれの連結器具が存在します。


連結器具を間違えたり、うやむやにすると、重大事故(論理破綻)を起こしてしまいます。

つまり、文章構成の際に接続詞を意識するとその文章は、論理破綻しにくくなります。


無理やり、接続詞を使えばいいのではなく、「そこに、接続詞が入るかチェックせよ」という意識化で十分です。

論理的整合性は、「接続詞」にあるのです。


文章を作る際、「美しい文章」を目指していないでしょうか?

「美しい文章」より「正しい文章」=「正文」を目指すべきです。


正しい文章を意識する事で、客観的な目線を意識することに繋がる。しかし、文章に正解があるのか?た言われると無いと言える。


つまり、正解ではなく“不正解”を作らない事を意識するといい。

【文章の「視覚的リズム」】

文章を書こうとすと大抵の人が忘れてしまう視点がある。それは、「読者は文章を“目“で読んでいる」という事。


書き手側も感覚的なリズムを意識する前に、「視覚的リズム」を考える必要がある。


『視覚的リズムを生み出す3つの要素』

①句読点の打ち方

②改行のタイミング

③漢字とひらがなのバランス


○句読点は「1行にひとつ」は必ず入れる。

物理的にはわずか半分ほどのスペースだが、視覚的にはとてつもなく有効なスペースになる。

また、読点がどこに入るかで印象も変わる。


○改行のタイミング早くていい。

ページが黒で埋め尽くされているとパッと見て読む気が失せてしまう。つまり、内容だけでなく「見た目」を気にしなくてはならない。

5行までに改行する。


○漢字とひらがなのバランスを考える。

感じを多様すると見た目は悪くなる。しかし、逆にひらがなだけでも良くない。

漢字は画数が多いためひらがなの多い文章に漢字を入れると目立つ。

つまり、目立たせたい部分に使うといい。


3つの要素に共通しているのが、「圧迫感」

です。視覚的リズムとは圧迫感をどれだけ取り除く事が出来るかが重要になって来ます。

【文章の「聴覚的リズム」】

聴覚的リズムは、音読した時のリズムである。

黙読と違い、音読はなぜかつっかえてしまう。それは、他人の文章を「自分のリズム」で読もうとするために起こる現象だ。


自分で書いた文章を音読する事で文章のリズムが分かる。しかし、自分で書いた文章だからスラスラ読む事が出来ると思う。


そこで、意識するべき点が2つある。

①読点「、」の位置を確認する

自分がこう書いたから読者もこう読んでくれるはただの勘違いで、読者は読点で区切りをつける。つまり、音読する事で文章を客観的にみる事ができる。


②言葉の重複を確認する

同じ言葉が何度も重なると、文章のリズムは途端に悪くなる。

「〜である」の後にまた「〜である」だったり、「そして」の後に「そして」など。


形容詞・副詞・助詞・指示代名詞は、重複しやすい。かと言って書きながらそれを自覚するのは、難しい。

なので、まずは書いてみて、書き終えた後に音読する。


【断定により、文章にリズムを持たせる】

断定も文章リズムを持たせる方法です。

断定の言葉には、文章の、理論性や正確性を兼ね備えた、リズムと勢いがある。


しかし、断定はその鋭さゆえにリスクモラ伴ないます。

自分の意見を押し付ける表現になってしまいます。そのため反発意見が増えてくる可能性が高い。その分、賛成の声の効果は大きい。


では、どうやって断定を味方につけるのか?

断定する箇所の前後をしっかりとした理論で固めること。

特に断定した箇所の前後2〜3行には細心の注意を払う。


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